５曲目 ページ5
翌日。ようやく水瀬さんと話せるからって浮かれていたのは確かだけど、それが態度に出ていたみたいで、メンバーに「今日なんかあんの？」って聞かれた。
こいつらに言うと絶対うるさいから、また適当に誤魔化し、仕事が終わってすぐ、予約してくれているお店に向かう。
渡「……あ、」
「…？」
「…………あ、もしかして渡辺さん？」
渡「です、」
店の前で佇んでる女性。俺はすぐ水瀬さんだって分かったけど、向こうは不思議そうな顔をしていて、少しの間が生まれたあと、ピンと来たように名前を呼ばれた。
「よかった、合ってた笑」
「中、入りましょうか」
ニコッと微笑んでお店の引き戸を開ける水瀬さんの後ろを着いていく。店員さんに案内されて、2人で個室へ。
「渡辺さん何飲まれますか？」
渡「あー…えっと…水瀬さんは？」
「んー、烏龍茶にします笑」
渡「じゃあ、俺もそれで」
荷物を置いて2人でメニュー表を見て、おしぼりとお水を持ってきてくれた店員さんに飲み物と料理を注文。
暫くして飲み物が届いて、ぎこちなく乾杯。
「なんか、緊張しますね…笑」
渡「なんかね、笑」
「あ…えっと、どうしましょう」
「とりあえず自己紹介とか、、？」
サシ飲みで自己紹介って普通しないよな。って思いながら、俺も水瀬さんも名前くらいしか知らないから、簡単な自己紹介をすることにした。
「水瀬Aです。えっと…年齢は23歳で、モデルをしてます。うーん、皆からはみなちゃんとか、みっちゃんとか、呼ばれてます、笑 よろしくお願いします！」
渡「渡辺翔太です。 年齢は23歳で、ジャニーズ事務所に所属してて…あ、まだJrです。はい。 呼ばれ方は…なべとか、翔太とか、そんな感じで。 こちらこそよろしくお願いします…？」
「23歳…ってことは、同い年ですか？」
渡「1992年生まれ、で」
「じゃあ同い年です！ ふふ、嬉しいなぁ」
渡「嬉しい？」
「周り同い年いなくて…笑」
「なので、凄く嬉しいです！」
そういえば、☆☆は24とかだっけ。
あんま覚えてねぇけど。
「あの…」
渡「なんですか？」
「もしよかったら、タメでお話しません？」
渡「え、」
「ダメ、ですかね…？」
渡「あ、いや、俺はどっちでも、」
「じゃあ、お互いタメにしましょう！」
渡「はい……あ、うん。」
意外と強引だな…？
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作成日時：2023年9月17日 15時
