３６曲目 ページ36
Aが事故に遭って2日。
仕事があるからずっと一緒には居れないけど、未だに意識が回復しないというのはAのマネージャーから聞いていて、仕事が身に入らないくらいにはずっと胸がザワザワしている。
メンバーには心配されるし、家に帰っても寝れない。
病室に行ってもAはずっと目を覚まさなくて、このまま覚まさなかったら、なんてことさえ考える。
トラックに細工した犯人もまだ捕まってないみたいだし、Aが事故前に会ってた人も分かってない。
今日こそはと思いながら、Aが楽しみにしていたアイスを買って病院に向かい、Aがいる病室まで歩く。
モデルということもあってAの病室は個室。
いつもはドアの外に警察の人がいて、俺に気づくとお辞儀して中へと入れてくれるんだけど、今日居たのは照の時にお世話になった和坂さんという刑事さん。
病室から出てきたことに不思議に思って、和坂さんに呼びかけると、笑って近づいてきてくれた。
和坂「あ、渡辺さん！」
和坂「お久しぶりです」
渡「お久しぶりです」
渡「どうされたんですか？」
和坂「実は水瀬さんが＿＿＿」
そう和坂さんが声に出した途端、2つの笑い声が聞こえてきて、慌てて病室の扉を開く。
中には起き上がってるAと、知らない男。誰かが気になるけど、そんなことよりAが起きてることが嬉しくて1歩病室の中へ足を踏み入れると、怪訝そうな顔で俺を見る。
え、なにその顔…
俺Aになんかした…？
渡「っ、A…？」
「ぇ…あの、だれですか……？」
渡「え？」
なんの、冗談…？
和坂「水瀬さん、渡辺さんですよ？」
「わたなべ、、？」
渡「A、俺の事わかんねぇの、、？」
「っ…ごめんなさい、」
渡「ごめんなさいって…」
？「すみません、Aのご友人の方ですか？」
渡「は、？」
あれ…この男、どっかで…
渡「ぁ……、あんたAの…！」
？「えっ？」
「ひろくん、その人のこと知ってるの…？」
？「いや、俺は、」
渡「っ…あぁ、そういうこと、」
こういうの、がちであるんだ
ドラマとか、アニメだけの話だと思ってた
しかも、俺だけかよ、
渡「まじか、」
？「あの、俺先生呼んできます！」
「ぇ、ひろくん…」
？「大丈夫、すぐ戻る」
「でも…」
渡「……俺が呼んできます」
？「え、」
これ以上ここに居るのも、二人の会話を聞くのもしんどい。
だってこの感じは、そういうことじゃん、
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作成日時：2023年9月17日 15時
