３５曲目 ページ35
めちゃくちゃ走って病院に着くと、入口の前にAのマネージャーが立っていて、「渡辺さんこっちです！」と案内される。
トラックに撥ねられたって、どれくらいの怪我…？
意識不明の重体って、命に別状はないの？？
走ってきたせいなのか、この状況に対してなのか分からないけど、動悸が止まらない。
マネ「まだ手術が終わってなくて、」
渡「さっき運ばれたんですよね？」
マネ「2時間ほど前から手術してるみたいなんです」
マネ「僕もついさっき着いて…」
渡「え、一緒にいたわけじゃないんですか？」
マネ「はい。仕事の合間時間に人と会うからって1人で行ってしまって、その行きなのか帰りなのか分からないんですけど、暴走したトラックに撥ねられて…」
渡「人に会う？」
マネ「えぇ、詳しくは教えてくれなかったんですけど、話つけてくるって言ってました」
渡「話つけてくる…？」
なんだろう、嫌な予感がする。
Aが会ってた人って…
マネ「それから水瀬が撥ねられた時に救急車を呼んでくれた男性がいて」
渡「え？」
マネ「僕が来たときに事故のことを詳しく説明してくれて、そのあと仕事があるとかで帰ってしまったんですけど…」
渡「そう、なんですね…」
渡「あ、トラックの運転手はどうなったんですか？」
マネ「警察の人の話では、運転手の方が…ではなく、トラックに何か細工されてた…と、」
渡「細工…？」
マネ「暴走したって言いましたけど、あれブレーキが効かなかったみたいなんです。」
渡「え、」
マネ「だからそれを細工した人を見つけないといけないみたいで、今警察の人が動いてくれてて…」
渡「なるほど、」
マネ「それから、後で僕も事情聴取されるみたいなんですけど、水瀬にも意識が戻り次第話が聞きたいみたいで、」
渡「そうなんですね…」
A、大丈夫だよな、？
マネ「＿＿＿＿＿あっ、手術終わったみたいです！」
渡「…！」
Aのマネージャーの声と共に、手術を終えた先生が出てきて、俺らに気づくなりまっすぐ歩いてくる。
マネ「先生！水瀬は、」
先生「手術は成功しましたが。…が、意識が戻るかはまだ。」
マネ「っ、そう…ですか、」
A…
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作成日時：2023年9月17日 15時
